南大西洋のイギリス領サウスジョージア島。手つかずの自然が残るこの島は、驚異的な数の野生動物たちが息づく特別な場所です。今回は、そんなサウスジョージア島のセント・アンドリューズ湾から届いた、Drmrfordancingさんが撮影された映像をご紹介します。
動画の中心は、好奇心いっぱいに近づいてくるミナミゾウアザラシの子どもです。つぶらな瞳でこちらを見つめ、無邪気な仕草を見せるその姿は、何とも言えず愛らしいですね。ミナミゾウアザラシは成長すると非常に大きくなりますが、子どもたちはまだ小さく、周囲のあらゆるものに興味津々です。この島では、自然保護のため、人間から動物へ触れることは厳しく禁止されています。しかし、動画のように、動物の方から好奇心を持って近づいてきてくれる分には、静かにその様子を見守ることができます。彼らの自然な姿を間近で観察できるのは、訪れる人々にとって貴重な体験となります。
サウスジョージア島、特にセント・アンドリューズ湾は、ゾウアザラシだけでなく、繁殖期には数万番ものキングペンギンも大挙して押し寄せる場所として知られています。広大な浜辺は、ゾウアザラシとキングペンギンが共に暮らす、生命力に満ちたユニークな環境です。動画を通して、この愛らしいゾウアザラシの子どもを中心に、島の豊かな自然環境とそこに暮らす動物たちの世界を垣間見ることができます。
サウスジョージア島は南極海の近くに位置し、氷河をいただく山々と広大な海岸線が特徴です。セント・アンドリューズ湾はその島最大の海岸線を持つ場所で、多くの野生動物にとって理想的な繁殖地・休息地となっています。特に、沖合の海が栄養豊富であることから、ペンギンやアザラシの餌となるオキアミや魚が豊富に生息しており、これが多くの動物が集まる理由です。厳しい環境ながらも、ここで多くの命が育まれています。
動画の主役であるミナミゾウアザラシは、世界最大の鰭脚類です。オスは特に大きく、体長6m、体重4トンに達するものもいます。彼らの名前は、成熟したオスの鼻がゾウの鼻のように発達することに由来しています。セント・アンドリューズ湾のような浜辺は、ミナミゾウアザラシが子育てをしたり、全身の毛が一度に抜け落ちる「脱皮」を行ったりするための大切な場所です。動画で見るような子どものゾウアザラシはまだ小さく、とても好奇心が強いのが特徴です。広い浜辺で他の子どもたちと寄り添ったり、遊んだりする姿が見られます。
セント・アンドリューズ湾は、ミナミゾウアザラシの重要な生息地であると同時に、世界でも最大級のキングペンギンの繁殖地でもあります。繁殖のピーク時には、約75,000番(つがい)ものキングペンギンがこの浜辺に集まります。体長約90cmの大型ペンギンであるキングペンギンは、鮮やかな黄色とオレンジ色の模様が目を引きます。彼らの繁殖サイクルは長く、生まれたヒナが一人前になるまでに1年以上かかります。そのため、セント・アンドリューズ湾では、大人のペンギンだけでなく、茶色いふわふわの羽毛に覆われた大きなヒナたちの姿も多く見られます。ゾウアザラシとキングペンギンが同じ浜辺で過ごすこの場所は、非常に珍しく、地球上でも特別な生態系の一つと言えるでしょう。
この動画は、遠く離れたサウスジョージア島、セント・アンドリューズ湾から届いた、愛らしいミナミゾウアザラシの子どもの姿を捉えた映像です。ぜひ、画面を通して、その無邪気な可愛さと、この島に暮らすユニークな動物たちの世界を楽しんでみてください。
Elephant Seal Pup Encounter on South Georgia Island
セント・アンドリューズ湾
サウスジョージア島最大のキングペンギンの営巣地で約75,000番(つがい)のキングペンギンが繁殖。広大な浜辺は、ミナミゾウアザラシの主要な繁殖・休息地でもあり、最盛期には数万頭のゾウアザラシが確認されます。ゾウアザラシとキングペンギンが同じ浜辺で暮らす、世界でも珍しい生態系を見ることができます。
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