のんびりゆっくり暮らしているイメージの強いナマケモノですが、木の上での移動は意外と素早いのです。枝から枝へスムーズに行動することができちゃうのです。でも、地面を移動する時はとってもスローペース。道路をゆっくり横断しているナマケモノを見かけたドライバーが、持ち上げて反対側まで運んであげている動画など見たことありませんか?ナマケモノは必死に移動しているんだけど、まわりから見てるととってもゆっくり。陸上では時速0.24キロメートルの平均速度で移動していすそうです。だけど、水中ではその3倍の速度で移動することができるのです。
一見すると遅くて不器用なイメージがあるナマケモノですが、実はとても凄い才能を隠しもっているのです。ただ泳げるだけではなく、高度な水泳能力を有しているナマケモノ。そんなナマケモノの驚きの水泳能力をご紹介します。
熱帯雨林で暮らすミユビナマケモノは泳ぎがとても上手。時速0.97キロメートルと地上を這うよりも早く進むことができます。動画を見てもらうとわかりやすいですが、長い腕を使って犬かきのように器用に進むことができるのです。また、代謝率と体温の異常な低さもあり、心拍数を遅くすることで最大で40分間水中で息を止めることができるという驚異的な能力を有しています。そのほかに、ゆっくりと消化する食べ物を好みガスで満たされた胃や体の軽さは、自然に浮きやすいという点も泳ぎに役立っています。
ミユビナマケモノは平均して週1回くらいは泳いだりもしているそう。必要性にかられての行動ではありますが、ただの移動だけでなく、毛皮を清潔に保ち寄生虫などから身を守る衛生面から入浴しているそうです。
Swimming Sloth Searches For Mate | Planet Earth II | BBC Earth
泳ぎが得意なのは指の数が3本のミユビナマケモノで、おっとりとしたタレ目と横の模様が特徴的な子です。ナマケモノのイメージとしてはこっちが強いかもしれません。対する指の数が2本のフタユビナマケモノは、ミユビと比べると少し大きく目の周りの模様など違った特徴を持ちます。
ミユビナマケモノと比べるとフタユビナマケモノは行動範囲もひろく活発な面をもっているのですが、泳ぎに関してはあまり得意ではないそうです。食糧不足など必要に迫られた場合にひと泳ぎして移動することは分かっていますが、ミユビナマケモノと比べるとあまり多く目撃されることはありません。
ナマケモノの赤ちゃんは母親にしがみついて過ごします。その中で生活に必要なスキルを観察し学んでいきます。泳ぎも同様にして身につけていくのですが、本能的に泳ぐ方法を身につけているそうです。
母親から直接学ぶ必要がなくても泳ぐことは可能。それでも外敵からの身の安全など、水中を移動する際の重要な事は母親を観察し身につけていくことになります。
陸上とは異なり泳ぎは得意なナマケモノ。すべての種が得意というわけではないけど、実は泳ぎが得意で驚異的な能力も有していました。ナマケモノの泳ぎについてまた興味深い情報があれば追記したいと思います。
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