1991年にリリースされたLA-PPISCHの「ハーメルン」は、中世ヨーロッパの寓話「ハーメルンの笛吹き男」をモチーフにした楽曲だ。スカ・ロックの軽快なリズムとロックの勢いを融合させ、明るいメロディで聴き手を引き込む一方、歌詞には不穏な世界観が漂う。
ハーメルンの笛吹き男とは?
「ハーメルンの笛吹き男」は、中世ヨーロッパに伝わる伝説で、町の子供たちを笛の音で誘い、姿を消させた謎の人物の物語です。LA-PPISCHはこの物語を大胆に解釈し、「奇妙な楽団」として楽曲内に登場させています。歌詞に描かれる楽団は、社会から疎外された存在とも取れる表現が含まれています。たとえば、 >「ずっと笑われてきたんだね」「石を投げられたこともあるんだろう?」 というフレーズは、アウトサイダーとしての楽団の立ち位置を暗示しているかもしれません。
幻想と現実の狭間
「ハーメルン」は、楽団が街を巡り、人々が惹かれていく様子を描いています。しかし、その終盤では >「こうしてぼくの街の子供達は一人もいなくなったのさ」 と締めくくられ、原作の物語と同様に子供たちが消えてしまう展開になります。
軽快さと不気味さの対比
LA-PPISCHの楽曲はスカの軽快なリズムとロックの勢いを融合させたスタイルが特徴です。「ハーメルン」も例外ではなく、明るいメロディとノリの良さが際立っています。しかし、そのリズムに乗っているうちに、気づけば奇妙な楽団の世界へ誘われてしまう…という感覚が、音楽と歌詞のコントラストから生まれています。ライブではこの曲が盛り上がる定番ナンバーでありながら、どこか不穏な空気を持つ点が、他の曲とは一線を画しています。
音楽の持つ魔力
「ハーメルン」は単なる寓話の再解釈ではなく、「音楽が持つ不可思議な力」としても捉えることができます。楽団の音に誘われるように、人々は知らぬ間にその世界へと引き込まれ、最後には戻れなくなる…。まるで音楽に夢中になりすぎて、現実との境界が曖昧になってしまうような感覚です。
この曲を聴くとき、あなたは楽団の音に身を委ねるだろうか?それとも、どこか警戒しながら耳を傾けるだろうか?ぜひ、自分の視点でこの世界を味わってみてほしい。
LA-PPISCH – ハーメルン (Music Video) / Victor Entertainment
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