まるで海の中に落とされた本物の目玉焼き! そんな風に見える、とってもユニークな姿をしたクラゲがいます。その名もサムクラゲ。あまりにそのままの見た目から、英語では「Fried egg jellyfish」、つまり**「目玉焼きクラゲ」**と呼ばれているほどです。
今回ご紹介するのは、この珍しい姿のサムクラゲが海中を漂う様子を捉えた動画です。彼らがなぜ「目玉焼き」と呼ばれるのか、その独特な見た目を動画でじっくりとご覧ください。
この動画では、ゆらゆらと水中を漂うサムクラゲの姿が確認できます。中央の黄色い部分と、その周りの透明な部分のコントラストは、まさに料理の目玉焼きを彷彿とさせます。彼らがどのようにして海中を移動するのか、その優雅な漂い方も動画の見どころの一つです。
サムクラゲ(学名:Phacellophora camtschatica)は、世界中の寒流が流れる海域に生息する大型のクラゲです。特に、日本のオホーツク海や北海道近海、そして北米のカリフォルニア沿岸などでよく見られます。傘の直径は大きなもので60cmほどにもなり、そのサイズ感も目を引きます。
彼らの最大の特徴である「目玉焼き」のような模様は、傘の中心部にある生殖腺や胃などが透けて見えることによるものです。成熟した個体ほど、この中心部の黄色みが濃く鮮やかになる傾向があります。このユニークな姿は、深海の生き物の中でも特に印象的です。
サムクラゲは、漂いながら長い触手を使って動物プランクトンや小さな魚などを捕らえて食べます。彼ら自身の動きはゆっくりですが、水中を漂う獲物を効率よく捕らえるための戦略です。
クラゲの多くは、ポリプという固着生活を送る時期を経てから、海中を漂うクラゲの姿になります。サムクラゲも例外ではなく、この成長過程が非常にユニークであることが知られています。ポリプから小さなクラゲが分離していく様子は、成体の姿からは想像もつかないような不思議な形をしています。
この特別な姿をしたサムクラゲは、国内のいくつかの水族館でも展示されることがあります。実際にそのユニークな姿を見てみたいという方におすすめなのが、大阪にある海遊館です。
海遊館は、太平洋を取り囲む様々な地域の自然環境を巨大な水槽で再現した、世界最大級規模の水族館です。ジンベエザメが泳ぐ「太平洋」水槽をはじめ、多様な海の生き物たちが暮らしています。海遊館では、過去にもサムクラゲの展示を行っており、その神秘的な姿に触れる機会を提供しています(※展示状況は時期によって変動する場合がありますので、来館前にご確認をおすすめします)。
先ほど触れたサムクラゲの興味深い成長過程について、さらに詳しく知ることができます。海遊館の公式サイト内にあるブログ「海遊館日記」では、サムクラゲの繁殖や成長に関する貴重な観察記録が紹介されています。
海遊館は、展示だけでなく、生き物の生態や飼育に関する情報発信にも力を入れています。サムクラゲがポリプからどのように育っていくのか、その神秘的なプロセスを海遊館のブログでぜひご覧ください。動画と合わせて読むことで、サムクラゲへの理解がさらに深まるはずです。
海中をゆらゆらと漂う目玉焼きのようなサムクラゲ。その珍しい見た目、知られざる生態、そして大阪の海遊館で見られる可能性もあるという情報と合わせて、ぜひこのユニークな海の住人の世界を楽しんでみてください。
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