CDの収録時間が、74分42秒なのはベートーヴェンのせい。
ベートーヴェンの「交響曲第九番」を収録するのに必要だった為、このような時間になった。
しかし、74分42秒で収まり切らない曲も複数存在します。
CDの収録時間が74分42秒になった理由は、ベートーヴェンの「交響曲第九番(合唱付き)」を1枚に収めたいという、当時のソニーとフィリップスの思惑が絡んだ、ちょっとドラマチックな話です。
CDの開発初期、ソニーは直径10cmで収録時間60分を提案しましたが、フィリップスはクラシック音楽の収録を重視し、より長い収録時間を求めました。そこで登場したのが、カラヤン率いるベルリン・フィルによるベートーヴェン第九の演奏時間でした。
諸説ありますが、当時のソニーの副社長が、カラヤンの第九を愛聴しており、それをCDに収めたいと考えたことが大きな要因だったと言われています。最終的に、最も演奏時間が長いとされたヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮の第九の演奏時間(約74分)を基準に、74分42秒という収録時間が決定したのです。
つまり、CDの収録時間は、天才ベートーヴェンの音楽を、さらに天才的な技術で詰め込もうとした、ロマンと技術の結晶と言えるでしょう。もちろん、74分42秒を超える大作も存在するので、この時間で全てが解決!というわけではないのが、また面白いところですね。
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コメント
へー、CDの収録時間ってベートーヴェン由来だったんですね!初めて知りました。第九をフルで入れたい情熱、すごい。でも、結局入りきらない曲もあるってオチがちょっと面白い(笑)。昔MDに無理やり詰め込んだ記憶が蘇りました!