太宰治は原稿を締め切りに間に合わせるため、編集者に監禁された。
太宰治は天才的な才能の持ち主だったが、締め切りを守るのが大の苦手。1930年代のある時、「富嶽百景」を書いていた彼があまりに遅筆で、出版社の編集者が業を煮やして旅館に太宰を軟禁したことがある。部屋に閉じ込められ、外出も許されず、原稿が上がるまで見張られたというのだから笑える。太宰は「監禁されてるのに酒が飲めないのが辛い」と愚痴をこぼしつつも、結局そのプレッシャーで名作を仕上げた。締め切り破りの常習犯が編集者に追い詰められる姿は滑稽で、でもその結果が生まれた作品が今も読まれていると思うと、なんだかほっこりするエピソードだ。
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