ナナフシは、触覚がとれたところに足が生えてくることがある
ナナフシは、その擬態能力の高さで知られる昆虫ですが、驚くべき再生能力も持ち合わせています。
一般的に、昆虫は脱皮を繰り返すことで成長しますが、脱皮の際に脚などの体を失っても、ある程度再生することが可能です。ナナフシの場合、触覚を失った際に、稀にその場所から脚が生えてくるという現象が確認されています。
これは、本来触覚が生えるべき場所に、脚を形成する遺伝子が誤って発現してしまうことが原因と考えられています。昆虫の体は、複数の体節が組み合わさってできており、それぞれの体節には特定の役割を果たすべき遺伝子がプログラムされています。しかし、何らかの原因でそのプログラムに誤りが生じると、本来とは異なる器官が形成されてしまうことがあるのです。
ただし、この現象は頻繁に起こるわけではありません。また、再生された脚は通常、通常の脚よりも小さく、機能も完全ではないことが多いようです。あくまで、ナナフシの持つ再生能力の一つの現れとして捉えるべきでしょう。
ナナフシの再生能力は、他の昆虫と同様に、捕食者から逃れるための生存戦略として進化したと考えられています。一部の体を犠牲にすることで、命を守り、次の世代へと命をつなぐことができるのです。
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