ナメクジに塩をかけると縮む、というのは有名な話ですが、実は砂糖でも同じ現象が起こります。これは浸透圧と呼ばれる現象が原因です。
ナメクジの体は水分を多く含んでおり、体内の水分濃度は比較的高い状態です。一方、塩や砂糖は水分を吸収する性質があり、ナメクジの体表に付着すると、周囲の水分濃度を低下させます。
すると、ナメクジの体内から体外へ水分が移動しようとする力が働きます。これは、濃度の高い状態から低い状態へ水分が移動することで、濃度を均一にしようとする自然な現象です。
その結果、ナメクジの体内の水分が奪われ、脱水症状を起こし、体積が小さくなる、つまり縮んでしまうのです。
塩の方が一般的に知られているのは、砂糖よりも効果的な脱水作用があるため、より顕著に縮む様子が観察できるからだと考えられます。また、塩は砂糖よりも手に入りやすいという点も影響しているかもしれません。
ただし、ナメクジの体から水分を奪う行為は、ナメクジにとって非常に苦痛であり、最終的には死に至る可能性があります。庭先などで見かけても、むやみに塩や砂糖をかけるのは避けましょう。駆除したい場合は、専門的な薬剤を使用するなど、より人道的な方法を選択することをおすすめします。
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