最高級の寿司ネタとして知られるマグロのトロだが、大正時代くらいまではトロの部分は捨てられていた。
**トリビア詳細:**
現在、寿司ネタの王様として君臨するマグロのトロですが、実は大正時代頃までは、その脂の多さから「猫またぎ」される存在でした。
当時、日本人の食生活は比較的あっさりしたものが中心で、マグロの赤身は好まれましたが、トロの濃厚な脂は敬遠されていたのです。捨てられていた、とまでは言い過ぎかもしれませんが、積極的に食べる人は少なかったようです。
冷蔵技術が未発達だったことも、トロが普及しなかった要因の一つです。鮮度が落ちやすく、傷みやすいトロは、安心して食べられる状態を保つのが難しかったのです。
しかし、時代は変わります。昭和に入り、冷蔵技術が向上し、食生活の洋風化が進むにつれて、トロの評価は一変します。濃厚な旨味が舌を喜ばせるトロは、高級食材として認知されるようになり、現在の人気を確立しました。
今では信じられないかもしれませんが、昔は「もったいない!」と叫びたくなるような状況だったんですね。時代の変化が、食の価値観を大きく変えた好例と言えるでしょう。
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