五賢帝の最初の皇帝ネルヴァは以前暴君ネロの信任厚い近衛隊長官だった
**解説:**
五賢帝の最初、ネルヴァ帝。彼のキャリアは、意外なことに暴君として知られるネロ帝の時代に花開きました。
ネルヴァは、卓越した政治手腕と教養で早くから頭角を現し、ネロ帝の側近として重用されます。特に、66年のネロ帝主催の競技会では、ネルヴァが企画・演出を担当し、その才能を遺憾なく発揮しました。この功績により、彼は凱旋式を飾る執政官に任命されています。
ネロ帝失脚後も、ネルヴァはウェスパシアヌス帝、ドミティアヌス帝の時代にも要職を歴任し、着実にキャリアを積み上げました。特に、ドミティアヌス帝の時代には、その信任の厚さから、ローマ総督に任命されるなど、政治家としての地位を確立します。
しかし、ドミティアヌス帝の暗殺後、元老院はネルヴァを皇帝に推挙。65歳という高齢での即位は、安定を求める元老院の思惑と、ネルヴァ自身の穏健な人柄が合致した結果と言えるでしょう。
ネルヴァ帝は、短期間ながらも、ドミティアヌス帝時代の粛清からの回復や、貧困層への支援など、善政を敷きました。
そして、後継者としてトラヤヌスを指名したことで、五賢帝時代への道を開いたのです。
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