ジョージ・ワシントンが子供のころ桜の木を切ったというのは、実はフィクション。
**解説:**
ジョージ・ワシントンが子供の頃に桜の木を切ってしまったというエピソードは、アメリカで広く知られた話です。しかし、これは史実ではありません。
この物語は、メイソン・ロック・ウィームスという牧師であり作家が、ワシントンの死後に書いた伝記『ジョージ・ワシントンの生涯と遺言』(1800年出版)の中で初めて登場しました。ウィームスは、ワシントンが幼少期から正直で勇敢な人物であったことを強調するために、このエピソードを創作したと考えられています。
物語の内容は、ワシントン少年が父親の持っていた高価な手斧で桜の木を切ってしまった後、正直に父親に告白したというものです。父親はワシシントンの正直さを褒め称え、桜の木を切られたことよりも、息子が嘘をつかなかったことを喜んだとされています。
しかし、ウィームスの伝記は、事実に基づいた記述よりも、英雄的な物語を強調する傾向がありました。歴史家たちは、この桜の木の逸話は、ワシントンの人格を理想化するためにウィームスが作り出したものであり、史実ではないと結論づけています。
事実に基づかないにもかかわらず、この物語はアメリカの文化に深く根付き、ワシントンの正直さの象徴として広く知られるようになりました。学校の教科書や絵本などにも取り上げられ、世代を超えて語り継がれています。
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