太宰治を囲む会に参加した三島由紀夫は開口一番、「あなたの小説が嫌いです」と言い放った”
三島由紀夫が太宰治を囲む会で「あなたの小説が嫌いです」と言ったという逸話は、両者の文学的立場や性格を象徴する有名なエピソードです。
昭和20年代後半、文壇の重鎮であった河盛好蔵氏が主催した太宰治を偲ぶ会に、当時新進気鋭の作家として注目されていた三島由紀夫が参加しました。
太宰治の作品を高く評価する参加者が多い中、三島は壇上で突如として「私は太宰治の文学が好きではありません」と発言。会場は騒然となり、異様な空気に包まれたと言われています。
三島のこの発言は、太宰文学の持つ私小説的な性格、自己憐憫的な感情に、三島が反発した結果と考えられます。三島は、古典に根ざした様式美や、自己を客観視する視点を重視しており、太宰の作風とは対照的でした。
この一件は、異なる文学観を持つ二人の作家の対立を鮮明に示す出来事として、後々まで語り継がれることとなりました。三島の率直すぎる物言いは、彼の個性的なキャラクターを際立たせるエピソードとしても知られています。
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