祇園精舎は、お釈迦様が説法を行った場所として仏教経典に登場する重要な寺院です。しかし、京都の祇園にあるわけでも、ましてや日本国内に実在するわけでもありません。
祇園精舎は、古代インドのコーサラ国(現在のインド北部)に存在した寺院です。コーサラ国の王子であった祇陀太子が所有していた土地を、スダッタ長者(須達長者、給孤独長者とも)が買い取り、お釈迦様とその弟子たちのために寄進したと伝えられています。
「祇園」とは、祇陀太子の「祇」の字を取ったもので、「精舎」は僧侶が修行する場所を意味します。つまり、祇園精舎は「祇陀太子の園にある修行道場」という意味合いになります。
有名な「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」という一節は、『平家物語』の冒頭に登場しますが、これはあくまで文学的な表現であり、日本の祇園と直接的な関係はありません。
祇園精舎は、お釈迦様の教えが広まる上で重要な役割を果たしましたが、残念ながら現代では遺跡としてその痕跡が残るのみです。
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祇園精舎は、現在のインドにあったコーサラ国の首都・舎衛城(しゃえいじょう)の郊外にあった寺院でした。