北海道で唐揚げを「ザンギ」と呼ぶのは、広く知られた事実です。しかし、単に呼び方が違うだけでなく、その背景には独自の歴史と文化が隠されています。
ザンギは、一般的に鶏肉に下味をつけ、小麦粉や片栗粉などをまぶして揚げた料理を指します。唐揚げとの明確な区別は難しいですが、ザンギの方が下味が濃い、骨付き肉を使うことが多い、といった傾向が見られます。
ザンギの発祥には諸説ありますが、有力なのは、昭和30年代に釧路市の鳥料理店「鳥松」で生まれたという説です。店主が中国の揚げ物をヒントに、鶏肉を醤油や生姜などで漬け込んだものを揚げて提供したのが始まりとされています。当初は「骨付き唐揚げ」として提供されていましたが、「いろいろな材料を“残技(ザンギ)”を駆使して作った」という洒落から「ザンギ」と呼ばれるようになったと言われています。
ザンギは、北海道内の飲食店を中心に広がり、家庭料理としても定着しました。現在では、鶏肉だけでなく、タコやイカなど、様々な食材を使ったザンギも存在します。また、コンビニエンスストアやスーパーマーケットでも手軽に購入できる惣菜として親しまれています。
北海道を訪れた際には、ぜひ本場のザンギを味わってみてください。きっと、その奥深い味わいに驚かれることでしょう。
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