新潟で「イタリアン」と言うとトマトソースのかかった中華麺が出てくるが、イタリアンな味はしない。
**新潟名物「イタリアン」の真相:トマトソース中華麺のミステリー**
新潟県民にとって「イタリアン」は、イタリア料理ではありません。それは、茶色いソースがかかった太麺焼きそばを指す、地元で愛されるB級グルメなのです。
その発祥は、1960年頃。新潟市内のデパートにあった、みかづきというお店が開発したと言われています。当時、人気だったスパゲッティミートソースをヒントに、より手軽に、そして安価に提供できる料理として考案されました。
最大の特徴は、使用されている麺です。パスタではなく、太めの中華麺を使用。この麺を炒め、トマトソースをベースにした独特のソースをかけます。ソースは甘みと酸味が絶妙なバランスで、どこか懐かしい味わいです。
具材はシンプルにキャベツ、もやし、豚肉などが一般的。紅ショウガが添えられているのも特徴的です。
なぜ「イタリアン」という名前なのかは諸説ありますが、当時の開発者が「洋風」なイメージを表現するために名付けたという説が有力です。しかし、その味は、イタリア料理とは一線を画す、紛れもない新潟独自の味なのです。
現在では、みかづきを中心に、新潟県内の様々なお店で「イタリアン」が提供されています。地元の人々にとってはソウルフードであり、県外からの観光客にも人気のメニューとなっています。
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