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歴史 雑学 11
歴史 No.11|ニューヨーク近代美術館で47日間逆さに飾られていた絵がある
ニューヨーク近代美術館で47日間逆さに飾られていた絵がある
このトリビアについての解説
1961年10月、ニューヨーク近代美術館(MoMA)は、アンリ・マティスの作品「ル・バトー(Le Bateau)」を展示しました。
問題は、この作品が47日間、上下逆さまに展示されていたことです。
作品は、簡略化されたヨットを描いたもので、青色の紙にカットアウトされた白い形が貼り付けられています。
鑑賞者は、ヨットが波間を漂っている様子を想像するのが一般的でしょう。
しかし、MoMAの誰一人として、展示された絵が逆さまになっていることに気が付きませんでした。
来場者の中には違和感を覚えた人もいたようですが、「現代アートとはそういうものだ」と解釈したのかもしれません。
誤りに気付いたのは、絵の正しい向きを知っていた株式仲買人のジュヌヴィエーヴ・ハバーマンでした。
彼女は12月上旬に美術館を訪れ、警備員に指摘しましたが、最初は聞き入れられませんでした。
しかし、彼女が粘り強く訴えた結果、最終的に学芸員が確認し、間違いが発覚しました。
47日間も間違いに気付かなかったMoMAの失態は、当時のアート界でちょっとした騒動となりました。
美術館側は、この事件について公式なコメントを避けましたが、結果的に「ル・バトー」は、その珍妙なエピソードとともに、人々の記憶に残る作品となりました。




