投稿日: 2020.05.08 最終更新日: 2024.05.18
トリビア（雑学）文学6 - 宮沢賢治 西へ向かう旅
宮沢賢治は思いつきでなんとなくずっと西へ向った事がある
宮沢賢治が「思いつきでなんとなく西へ向った事がある」というのは、おおむね事実です。
これは、彼が農学校の教師を辞めて間もない、1926年8月の出来事。賢治は、羅須地人協会での農村指導に情熱を燃やしていましたが、うまくいかない現実にも直面していました。
そんな状況下、賢治は突如として東京へ向かいます。
目的は、当時流行していた人工宝石のセールスマンになることでした。しかし、宝石が売れるほど世の中甘くはなく、早々に挫折。
意気消沈した賢治は、東京からさらに西へ、京都へと旅立ちます。この旅は、明確な目的があったというよりは、当てのない、文字通り「なんとなく」の旅だったようです。
京都では、友人宅に身を寄せたり、古本屋を巡ったりして過ごしました。しかし、結局は体調を崩し、約1ヶ月後には故郷の花巻へと帰ることになります。
この西への旅は、賢治にとって現実の厳しさを知るとともに、自らの生き方を模索する時間となりました。
そして、この旅の経験が、彼の作品に少なからず影響を与えたと考えられています。
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