多くの飼い主が一度は経験する、冬の風物詩ともいえる光景があります。庭や散歩道に降り積もった雪を見た瞬間、普段はおとなしい犬が突然跳ね回り、尻尾を振りながら雪に顔を突っ込んだり、雪を掘り返したりする姿です。一方で猫の場合は、興味津々に雪を眺める子もいれば、すぐに暖かい室内へ戻ってしまう子もいて、反応が大きく分かれます。では、なぜ犬は雪にこれほど興奮し、猫は個体によって態度が異なるのでしょうか。
犬が雪に強く惹かれる理由の一つは、何よりも「非日常の強烈な刺激」にあります。普段見慣れた庭や散歩コースが、一晩で真っ白な世界に変わる。この劇的な変化は、犬の好奇心を一気に掻き立てます。雪の独特なサクサクとした感触、足を踏み入れるたびに崩れる音、鼻先に広がる冷たく澄んだ匂い。これらすべてが、犬にとって新鮮で魅力的な遊びの要素となるのです。特に、雪を勢いよく掘り返したり、雪球を追いかけたりする行動は、狩猟本能や遊び心が同時に満たされる瞬間でもあります。
また、身体的な適応も見逃せません。ハスキーや柴犬、ゴールデンレトリバー、秋田犬など、寒冷地で発展してきた犬種は二重構造の被毛(ダブルコート)を持ち、雪の中でも体温をしっかりと保つことができます。そのため、寒さに対するストレスが少なく、むしろ雪の中で思い切り体を動かせる環境を「快適」と感じる個体が多いのです。実際、雪の降る地域で暮らす犬種ほど、初雪の日に目を輝かせて飛び跳ねる姿がよく見られます。
一方、猫の場合は犬ほど一様に「雪が大好き」とは言えません。雪に興味を示す猫は確かに存在しますが、その反応は個体差が非常に大きいのが特徴です。好奇心旺盛で外の世界に慣れている猫や、メインクーンやノルウェージャンフォレストキャットのように元々寒冷地で発展した品種は、雪に積極的に近づき、落ちてくる雪片を前足で叩いたり、雪の上を歩いてみたりする姿が見られます。この行動の背景には、動くものに対する狩猟本能や、未知の物体を確かめたいという探求心があると考えられます。
しかし、多くの室内飼いの猫、特に短毛種や寒さに弱い個体にとっては、雪はむしろ不快な存在です。肉球が冷たく濡れる感覚や、体の芯まで冷える不快感が強く、雪を見ただけで室内に逃げ帰ることも珍しくありません。猫は犬に比べて体温調節が苦手なため、長時間雪の中にいることはほとんどなく、数分遊んだだけで満足して戻ってくるケースが大半です。
結局のところ、犬と猫が雪に示す反応の違いは、種としての歴史や身体的特徴、そして個々の性格に大きく左右されます。犬にとっては雪は「最高の遊び場」であり、日常を一変させるワクワクする出来事です。猫にとっては「興味深いけれど、やっぱり暖かい場所が一番」と感じる対象なのかもしれません。どちらにせよ、雪の降る朝に愛犬や愛猫がどんな表情を見せてくれるのか、その一瞬を大切に眺めるのも、冬ならではの楽しみの一つと言えるでしょう。
本記事の犬が雪を好む理由に関する解説を深めるための動画をご紹介します。約3分半の短い動画ながら、動物行動学の専門家による見解を交え、雪が犬にとって新鮮な感覚刺激や探索の機会を提供する特別な環境であることをわかりやすく説明しています。犬の飼い主ならきっと共感できる内容ですので、ぜひご視聴ください。
Why do Dogs Like Snow/Activ Always
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