人類の歴史の中で、最も長く続く音楽パフォーマンスと言われている『オルガン2/ASLSP』アメリカを代表する現代音楽の作曲家、故ジョン・ケージ氏により作成されました。
曲名はASLSPは『As Slow as Possible』「可能な限り遅く」という意味を持つ。
ケージ氏の意向に沿って2001年からドイツで開始されたこの演奏が終わる予定は、なんと2640年!
『As Slow as Possible』は、1980年代にケージ氏が作曲した譜面8ページの楽曲で、まずピアノ曲としてつくられ2年後にオルガン用に編曲。タイトルにあるとおり可能な限りゆっくりと演奏することを目的としている。
この曲は、2001年9月5日からドイツ中部ハルバーシュタットの教会で特製のオルガンによって演奏されています。
冒頭は長い休符のため、最初の和音が鳴るまでに演奏開始から18カ月(2001年9月から2003年2月)を要したみたい。
最初に音を出したのは2003年2月5日。それから数年おきにコード変更を繰り返し曲が終わるのは2640年9月5日となります。
この記事を書いている直近では、次のコード変更されるのは2022年2月5日。
ちなみに、演奏者のさじ加減で5分ほどでも演奏が可能とのこと。
ジョン・ケージ(1912〜1992)は、アメリカ合衆国の音楽家であり、作曲家・詩人・思想家・キノコ研究家・実験音楽家として、前衛芸術全体に影響を与えている人物。独特の音楽論や表現によって音楽の定義をひろげた。「沈黙」を含めたさまざまな素材を作品や演奏に用いている。
キノコ研究
アマチュアの研究家としてニューヨーク菌類学会の創立に関わる。キノコを好む理由の一つは、辞書で “music” の一つ前が “mushroom” だったからだと言われている。創作や思考をキノコから着想を得てたと言う。散歩中に見つけた毒キノコを調理し中毒を起こしたこともあるとか。
思想
みずからをアナーキスト(無政府主義)だと見なし、政治とは支配することであり、政治、政府、官僚主義を不要だと語る。
ジョン・ケージ氏は、実験的楽曲を手掛けることで知られた現代音楽の作曲家でした。
話題になった曲としては、1952年には4分33秒の間、休符のみの全く演奏しない『4分33秒』と題した音楽を作曲し話題にもなっています。
ネタ的な内容にも捉えられるかもしれませんが、この曲が生まれたのはケージ氏が40歳ごろ。作曲家として一定の評価を得ている中で生み出された作品です。
ジョン・ケージ氏が1962年に発表した作品。
楽譜は言葉のみによる指示書の体裁をとっている。
標題の下には「独奏として誰が何をしてもよい」という旨の記載がある。しかしこの点については誤解が生じやすいので注意を要する。演奏者は「ある習熟した行為」を行うが、それは例えば字を書く、歯を磨く、タバコを吸う、というような0秒でできるような日常的な行為を指している[3]。またこの作品を次に演奏する際は、すでに行ったことのある行為を採用してはならない。音楽的あるいは演劇的身振りを避け、聴衆を電子的な状況に注目させるような小細工もしてはならない。
引用元:Wikipedia
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