カレー粉がイギリス発祥というのは、意外に思われるかもしれませんね。
18世紀、イギリス東インド会社がインドに進出する中で、現地の様々なスパイスをブレンドした料理に遭遇しました。それをイギリスに持ち帰る際、個々のスパイスを揃える手間を省くため、あらかじめ複数のスパイスを混ぜ合わせたものが考案されたのです。
これが、いわゆる「カレー粉」の原型です。
当初はインド料理を再現するための便利な調味料として、イギリスの上流階級を中心に広まりました。その後、イギリスの食品会社であるクロス・アンド・ブラックウェル社などが、本格的にカレー粉の製造・販売を開始。
「カレー粉」という名前こそついていますが、インドではこのような混合スパイスは一般的ではありません。インドでは、それぞれの料理や好みに合わせて、様々なスパイスをブレンドするのが一般的です。
つまり、私たちが普段使っている「カレー粉」は、インド料理を簡略化し、イギリス人が手軽に楽しめるようにアレンジされた、ある意味「ハイブリッド」な調味料と言えるでしょう。
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