4月20日は何の日?何の記念日?。簡単なエピソードとぽんぷーのイラストを添えてご紹介します。ちょっとした雑学ネタとして、何となく知ってたらいつか役に立つかも?
※面白い記念日が認定されたら追加していきます。
日本の近代郵便制度が始まった日: 郵政記念日
1871年(明治4年)の旧暦3月1日、現在の暦で4月20日に、それまでの飛脚制度に代わる新しい郵便制度が東京・京都・大阪の三都市間で始まったことを記念して制定されました。「日本近代郵便の父」と呼ばれる前島密(まえじま ひそか)が中心となって創設したものです。

Q: 郵政記念日は、どのような目的で制定されましたか?
A: 日本の近代的な郵便事業の創始を記念し、国民生活や社会経済活動に不可欠な郵便の役割とその重要性に対する国民の理解と認識を深め、郵便事業への協力と感謝の意を表すことを目的として、逓信省(後の郵政省、現在の日本郵政グループ)によって1934年(昭和9年)に制定されました。毎年この日を中心に「郵便週間」が設けられています。
Q: なぜ4月20日が「郵政記念日」なのですか?
A: 1871年(明治4年)の旧暦3月1日に、明治新政府によって新しい郵便制度が正式に業務を開始しました。この旧暦の日付を現在の太陽暦に換算したものが4月20日にあたるため、この日が記念日として定められました。
Q: 新しい郵便制度は、それまでの飛脚制度とどう違いましたか?
A: 江戸時代の飛脚制度は、主に武士や商人が利用するもので、料金も距離や重さによって異なり高価でした。明治の新しい郵便制度は、全国均一料金制(当初は距離別)、郵便切手の導入、郵便ポストの設置などを特徴とし、一般市民も手軽に利用できる近代的なシステムを目指しました。
日本初の女子高等教育機関誕生: 女子大の日
1901年(明治34年)4月20日に、教育者の成瀬仁蔵(なるせ じんぞう)らによって設立された、日本で最初の組織的な女子高等教育機関である「日本女子大学校」(現在の日本女子大学)が東京・目白に開校したことを記念する日です。
Q: なぜ4月20日が「女子大の日」なのですか?
A: 1901年(明治34年)4月20日に、日本で最初の私立女子大学である「日本女子大学校」が設立され、開校式が行われた、まさにその日付に基づいています。これは、女性にも男性と同等の高等教育の機会を提供することを目指した、日本の女子教育史における画期的な出来事でした。(特定の団体制定ではなく、歴史的な日として認識されています)
Q: なぜ日本女子大学校が設立されたのですか?
A: 創立者の成瀬仁蔵は、女性が人格的に自立し、社会に貢献できる能力を身につけるためには、高等教育が不可欠であると考えました。当時の日本では、女性のための高等教育機関は極めて少なく、彼は多くの困難を乗り越えて、女性のための総合大学設立を実現しました。「女子を人として教育する」「女子を婦人として教育する」「女子を国民として教育する」という三つの教育方針を掲げました。
Q: 当時の女子教育はどのような状況でしたか?
A: 明治時代、初等教育においては男女共学が進みましたが、中等・高等教育においては、女性の教育機会は限られていました。高等女学校は存在しましたが、大学レベルの専門的な学問を学ぶ場はほとんどなく、日本女子大学校の設立は、女性の知的向上と社会進出への道を切り開く上で大きな意義を持ちました。
皇室へ献上、ジャム産業発展の契機: ジャムの日
ジャムの製造・販売業者で構成される日本ジャム工業組合が、ジャム産業の発展と消費拡大を目的に2015年(平成27年)に制定。日付は、1910年(明治43年)4月20日に、長野県でジャム製造の先駆けとなった塩川伊一郎(しおかわ いいちろう)氏が製造した「苺ジャム」が、宮内省(現在の宮内庁)を通じて明治天皇に献上されたという記録に由来します。
Q: ジャムの日は、どのような目的で制定されましたか?
A: 日本ジャム工業組合が、日本のジャム産業の歴史における重要な出来事を記念し、パンに塗るだけでなく、料理やお菓子作りなど、ジャムの持つ多様な魅力や楽しみ方、栄養価などを広くPRして消費を促進することを目的として制定しました。
Q: なぜ4月20日が「ジャムの日」なのですか?
A: 1910年(明治43年)4月20日に、長野県でジャム製造を手掛けていた塩川伊一郎氏の「苺ジャム」が明治天皇に献上されたという記録に基づいています。皇室に認められたこの出来事は、ジャムの品質向上や社会的認知度向上に貢献し、日本のジャム産業が発展する一つの契機となったと考えられています。
Q: ジャムはどのようにして作られるのですか?
A: 果物(または野菜)に砂糖を加えて加熱し、果物に含まれるペクチン(食物繊維の一種)の作用でゼリー状に固めたものです。果物の種類や砂糖の量、加熱時間などによって、味や固さ、保存性が変わります。長期保存が可能で、果物の風味を凝縮して楽しむことができます。
国際協力の担い手、海外へ: 青年海外協力隊の日
日本の政府開発援助(ODA)の一環として、開発途上国へボランティアを派遣する独立行政法人 国際協力機構(JICA)の事業「青年海外協力隊(JOCV)」に関連する記念日。1965年(昭和40年)4月20日に、青年海外協力隊の事務局が総理府(当時)に設置されたことに由来します。
Q: 青年海外協力隊の日は、どのような出来事を記念していますか?
A: 日本の青年たちが自らの技術や経験を活かして開発途上国の国づくりに貢献する「青年海外協力隊」事業が、正式な組織として発足した日を記念しています。日本の国際協力の歴史において重要な一歩となりました。
Q: なぜ4月20日が「青年海外協力隊の日」なのですか?
A: 1965年(昭和40年)4月20日に、青年海外協力隊事業を実施するための事務局が総理府(当時)に設置された、まさにその日付に基づいています。同年、第1陣の隊員がラオスへ派遣されました。
Q: 青年海外協力隊はどのような活動をしていますか?
A: アジア、アフリカ、中南米などの開発途上国へ、原則2年間派遣され、現地の人々と生活を共にしながら、それぞれの専門分野(農林水産、教育、保健医療、公共サービス、スポーツ、文化など様々)の技術や知識を活かして、現地の国づくりや人々の生活向上に貢献するボランティア活動を行っています。帰国後は、その経験を日本社会に還元することも期待されています。