6月25日は何の日?何の記念日?。簡単なエピソードとぽんぷーのイラストを添えてご紹介します。ちょっとした雑学ネタとして、何となく知ってたらいつか役に立つかも?
※面白い記念日が認定されたら追加していきます。
世界の物流を支える人々を称える: 船員デー
国連の専門機関である国際海事機関(IMO)が制定。国際デーの一つ。世界中の船員が国際的な海上貿易、世界経済、市民社会に貢献していることを認識することを目的としている。
Q: 船員デーはいつ制定されたのですか?
A: 2010年にフィリピンのマニラで開催された国際海事機関(IMO)の外交会議で採択された「船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約(STCW条約)」の改正に合わせて制定されました。この日から世界中の船員に敬意を表し、その重要な役割を周知する日とされました。
Q: 船員は具体的にどのような貢献をしていますか?
A: 世界の貿易量の約90%は海上輸送によって運ばれており、船員は食料、燃料、原材料、製品など、私たちの生活や経済活動に不可欠な物資の輸送を最前線で担っています。彼らの労働なくして、現代のグローバル経済や社会は成り立ちません。時に危険を伴い、長期間家族と離れて働く船員の貢献は非常に大きいです。
Q: この日にはどのような活動が行われますか?
A: 国際海事機関(IMO)や各国政府、海運業界団体、労働組合などが、船員の功績を称える式典やイベント、セミナー、SNSキャンペーンなどを実施します。船員の仕事の重要性や、彼らが直面する課題(安全、労働条件、精神的健康など)に対する意識を高める機会となっています。
建築家ガウディを称え住まいを考える: 住宅デー
全国建設労働組合総連合(全建総連)が1978年(昭和53年)に制定。日付はスペインの建築家アントニオ・ガウディの誕生日にちなむ。
Q: アントニオ・ガウディはどのような建築家ですか?
A: 19世紀末から20世紀初頭にかけてスペイン・バルセロナを中心に活動した、独創的なデザインで知られる建築家です。サグラダ・ファミリア教会、グエル公園、カサ・ミラなど、自然の形態から着想を得た曲線的で装飾豊かな建築様式は「モデルニスモ」と呼ばれ、多くの作品が世界遺産に登録されています。彼の誕生日は1852年6月25日です。
Q: なぜ全建総連がガウディの誕生日を「住宅デー」としたのですか?
A: ガウディの創造性豊かで人間味あふれる建築思想に敬意を表し、単なる「箱」ではない、住む人のための快適で豊かな住環境づくりを目指すという思いを込めて制定されたと考えられます。建設労働者の技術や役割の重要性をアピールし、より良い住宅づくりについて考えるきっかけの日とする意図があります。
Q: 全建総連はどのような団体ですか?
A: 全国の建設業で働く職人や労働者が個人で加盟する労働組合の連合組織です。大工、左官、とび職など、様々な職種の組合員が所属し、賃金・労働条件の改善、建設業界の発展、技術・技能の継承、住宅デーのような社会的な啓発活動などに取り組んでいます。
プロ野球史に残る劇的な一日: 天覧試合の日
1959年(昭和34年)のこの日、昭和天皇・皇后両陛下が後楽園球場で巨人対阪神戦を観戦した。プロ野球の天覧試合はこれが初めてだった。試合は白熱した展開が続き、4対4の同点で迎えた9回裏、巨人の長嶋茂雄が阪神のエース・村山実からホームランを打って巨人がサヨナラ勝ちをした。
Q: 天覧試合とは何ですか?
A: 天皇が観戦する試合や競技のことを指します。特にスポーツ(相撲、野球、競馬など)の試合で使われることが多い言葉です。この1959年の巨人対阪神戦は、プロ野球の公式戦としては史上初の天覧試合であり、歴史的な出来事として記憶されています。
Q: なぜこの試合が伝説として語り継がれているのですか?
A: 初めての天覧試合という特別な舞台であったことに加え、当時の球界を代表する巨人・長嶋茂雄選手と阪神・村山実投手のライバル対決、そして劇的なサヨナラホームランという、筋書きのないドラマが生まれたためです。試合展開の面白さと歴史的な意義が相まって、日本プロ野球史における名場面の一つとして広く語り継がれています。
Q: 天覧試合はこの一度だけだったのですか?
A: プロ野球の天覧試合は、この1959年の試合が最初ですが、これが最後ではありません。その後も、1966年の日本シリーズや、1994年の日本シリーズなど、数回行われています。しかし、初めての天覧試合であり、かつ劇的な結末を迎えたこの日の試合が特に有名です。
フレッシュな日本酒の記念日: 生酒の日
月桂冠株式会社が制定。日付は本格的な「生酒」(なまざけ)を発売した1984年(昭和59年)6月25日から。

Q: 「生酒」とはどのような日本酒ですか?
A: 通常、日本酒は貯蔵前と瓶詰め前に「火入れ」と呼ばれる加熱殺菌処理を2回行いますが、生酒はこの火入れを一切行わないお酒のことです。火入れをしないことで、酵母や酵素が生きた状態となり、しぼりたてのようなフレッシュで華やかな香り、みずみずしい味わいが特徴です。品質管理が難しいため、冷蔵保存が必要です。
Q: 月桂冠が発売した生酒は画期的だったのですか?
A: はい、画期的でした。それまで生酒は、品質保持の難しさから主に蔵元周辺でしか飲めない希少なものでした。月桂冠は、独自の超精密ろ過技術などを開発・導入することで、生酒の品質を安定させ、全国規模での流通・販売を可能にしました。これにより、多くの消費者が手軽に生酒を楽しめるようになり、日本酒の新たな魅力を広めるきっかけとなりました。
Q: 生酒以外に「生」がつく日本酒はありますか?
A: はい、「生貯蔵酒」と「生詰酒」があります。「生貯蔵酒」は、火入れをせずに貯蔵し、瓶詰め前に一度だけ火入れをするお酒です。「生詰酒」は、貯蔵前に一度だけ火入れをし、瓶詰め前には火入れをしないお酒です(秋に出荷される「ひやおろし」などがこれにあたります)。それぞれ火入れのタイミングが異なり、味わいも異なります。
安全運転を学ぶ場の始まり: 指定自動車教習所の日
1960年(昭和35年)のこの日、道路交通法の一部改正(同年7月25日公布、12月20日施行)により、公安委員会が指定した自動車教習所を卒業すると運転免許試験の実技試験が免除される「指定自動車教習所制度」が導入されたことに由来します。日本の交通安全教育の基盤となる制度の重要な節目です。
Q: 指定自動車教習所制度が導入される前は、どのように運転免許を取得していたのですか?
A: 制度導入前は、運転免許を取得するためには、全員が運転免許試験場で実技試験と学科試験を受ける必要がありました。練習方法は、届出自動車教習所に通う、個人で練習するなど様々でしたが、試験の合格基準が明確でなく、地域によって差があるなどの問題点がありました。
Q: この制度の導入にはどのような目的がありましたか?
A: モータリゼーションの進展に伴い、増加する交通事故を抑止するため、運転者の技能と知識の標準化・向上が急務でした。公安委員会が定めた基準(施設、設備、指導員資格など)を満たす教習所を指定し、そこで体系的な教習を受けた卒業生の実技試験を免除することで、一定水準以上の運転者を育成し、免許取得プロセスを効率化するとともに、交通安全水準を高めることを目的としていました。
Q: 指定自動車教習所と届出自動車教習所の違いは何ですか?
A: 指定自動車教習所は、公安委員会の指定を受け、卒業すると実技試験が免除される教習所です。一方、届出自動車教習所は、公安委員会に届出はしていますが指定は受けていないため、卒業しても実技試験の免除はありません。いわゆる「一発試験」を受ける人の練習場所などに利用されることがあります。
国民的バンドのデビュー記念: サザンオールスターズの日
1978年(昭和53年)のこの日、サザンオールスターズがシングル『勝手にシンドバッド』でメジャーデビューしたことを記念して、所属レコード会社のビクターエンタテインメントが制定し、日本記念日協会により認定されました。
Q: 『勝手にシンドバッド』はどのような曲でしたか?
A: 桑田佳祐さんの独特なボーカルスタイル、ラテン音楽を取り入れたアップテンポなサウンド、意味不明ともとれるユニークな歌詞などが特徴で、当時の日本の音楽シーンに大きな衝撃を与えました。コミカルなパフォーマンスも相まって、一躍注目を集め、サザンオールスターズの名前を世に知らしめたデビュー曲です。
Q: サザンオールスターズは日本の音楽界にどのような影響を与えましたか?
A: デビュー以来、ロック、ポップス、バラード、歌謡曲、ラテン、レゲエなど、ジャンルにとらわれない幅広い音楽性で数多くのヒット曲を生み出し、国民的な人気バンドとしての地位を確立しました。日本のポピュラーミュージックシーンを牽引し、後の多くのアーティストに影響を与え続けています。長年にわたり第一線で活躍し続けている点も特筆されます。
Q: この日には何かイベントが行われますか?
A: 特定の公式イベントが毎年開催されるわけではありませんが、デビュー記念日に合わせて、ファンクラブ限定イベントや、メディアでの特集、関連商品の発売などが行われることがあります。ファンにとっては、バンドの誕生日を祝う特別な日として認識されています。